超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 肝臓
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   腫瘤の内部エコーに一定の傾向は認められない。


   肝皮膜下に好発し、ハンプサイン(humpsign) を伴うことがある。


   腫瘤の中心に低エコーレベルの繊維性瘢痕(central stellate scar) や、
    腫瘤中心から腫瘤辺縁へ放射状に伸びる繊維性隔壁(radeating fibrous septa)
                                            が認められることがある。


   腫瘤辺縁へと向かって走行する車軸上の血管像(spoke wheel appearance)が認められることがあり
        限局性結節性過形成の特徴的な超音波所見といえる。





 限局性結節性過形成の発症年齢は全年齢に及ぶが、20〜40代の比較的若い女性に高頻度に認められる。
小児期でも限局性結節性過形成はよくみられ、新生児でも発生することがある。
その中でも女児に認められることが多く、その割合は約70%とも言われている。


 限局性結節性過形成は、内分泌異常による血管奇形、または血管自体の奇形などに伴い
肝細胞の過形成を促したものと考えられている。
肝原発性の腫瘤性病変としては約8%と少ないように感じるが、
肝原発性の良性腫瘍の中では、肝血管腫に次いで多く観察される。


限局性結節性過形成は肝皮膜下に好発し、皮膜を持たない腫瘤である。
約80〜95%は単発性で、腫瘤の辺縁へと向かって走る車軸上の血管像(spoke wheel appearance)が特徴である。


このことから、超音波検査では肝皮膜下に観察される限局性結節として描出され
ドップラーで観察すると、腫瘤中心から離れるように観察されるカラードップラー画像が認められることがある。


また、腫瘤中心にエコーレベルの低い繊維性瘢痕(central stellate scar)が認められたり
腫瘤中心から腫瘤辺縁へ放射状に伸びる繊維性隔壁(dadiating fibrous septa)が認められたりすると
強く限局性結節性過形成を疑う事ができる。


限局性結節性過形成では、腫瘤内に石灰化がみられることは稀で、悪性化することはほとんど無い。


限局性結節性過形成は、Kupffer細胞を有する腫瘤である。
超音波検査ではKupffer細胞の有無は、腫瘤の鑑別にあまり影響しないが、
肝シンチグラフィーで腫瘤へのアイソトープの蓄積が正常、もしくは増加して観察されたり、
MRIのSPIO造影剤を用いた造影画像でも、腫瘤への造影効果が認められたりするので
腫瘤の鑑別に役立つ。




    比較的典型的な超音波所見で描出されたFNH

    10mm程度の比較的小さなFNH