超音波検査室 >> 実際の症例 >> 上腹部領域 >> 胆嚢
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   胆嚢壁の一部、あるいは全体の肥厚が認められ、肥厚した壁内にRASやcomet like echo
     認められる場合がある。


   胆嚢壁内に憩室様変化を認める事がある。


   胆嚢腺筋腫症における胆嚢結石の合併率は約70%と高い。


   そのタイプにより「限局型」「分節型」「びまん型」の3つに分類され、それぞれにより胆嚢壁の
     肥厚の部位や範囲が異なる。






  胆嚢腺筋腫症は胆嚢壁内にRASが増殖して胆嚢粘膜上皮と筋組織の過形成が認められる疾患をいう。
  RAS(Rokitansky Achoff sinus) とは胆嚢粘膜上皮が筋層や槳膜下層に憩室様に陥入したものをいい、
  正常胆嚢にも存在する。



  壁在結石を伴う場合が多く、comet like echo
   (強く小さいエコーの後方に流れ星=comet の様に観察される像) が描出される事がある。
  病理上では組織標本 1m㎡ 内に5個以上のRASの増成があり、3mm以上の壁肥厚を認めると
  胆嚢腺筋腫症と呼ぶ。  



  鑑別疾患として、胆嚢癌、慢性胆嚢炎、壁在結石などがあげられる。



  胆嚢癌では胆嚢壁は不整に肥厚しRASは認められない。
  (胆嚢腺筋腫症では壁の肥厚は比較的均一な肥厚をしめす)
  また、癌化した部分は胆嚢腺筋腫症の肥厚した胆嚢壁に比べて明らかなエコーレベルの低下を認める。



  慢性胆嚢炎では全周性に均一な肥厚を認める点では胆嚢腺筋腫症と似ているが、RASが認められない。
  また、肥厚した胆嚢壁に層構造が確認できる。



  壁在結石ではcomet like echo が認められるが、胆嚢壁の肥厚を伴わない。



  胆嚢腺筋腫症ではその病態の部位と範囲によって3つのタイプに分けられる。
  その3つの分類を以下に記す。


  限局型
 (底部型)
localized type
(fundal type)
病変部が胆嚢底部に限局している
  分節型 segmental type 病変部が頚部あるいは体部に
限局している。
また、輪状に存在する場合もある。
  びまん型 diffuse type 病変が胆嚢のほぼ全体に認められる。




  進行した胆嚢腺筋腫症の中には、RASや胆嚢壁内に胆嚢癌細胞を含むものもあり
  微細に存在する胆嚢癌は超音波検査上では鑑別困難である。




    底部型の胆嚢腺筋腫症

    分節型の胆嚢腺筋腫症

    びまん型の胆嚢腺筋腫症

    胆石を併発した分節型胆嚢腺筋腫症

    胆石を併発した底部型胆嚢腺筋腫症

    胆嚢癌との鑑別に苦労した胆嚢腺筋腫症